前に水やりについて(腰水管理)の記事を書きましたが今回はそれの補足記事みたいなものです。1と2を投稿予定です。水道水について少し補足を入れていきます。富栄養化的な話をしましたのでそれの補足ですね。2は浄水器を導入したことについての懺悔みたいなものです。
腰水管理の記事補足
腰水管理のところで富栄養化していく的な話をしましたが富栄養化とは微生物やら何やらが増えやすい環境、窒素やらリン酸やらカリウムやらが多い環境になることなので結構語弊があるかもしれません。一般の植物的には問題ない範囲でも貧栄養な土地に生える植物にとっては問題ありくらいで捉えていただけるとありがたいです。
さらに細かくみていくと富栄養化するくらいならば栽培環境崩壊の途中の過程なので良いのですが食虫植物の栽培上致命的な問題がありました。土壌の塩類化や塩類集積と呼ばれるものです。
腰水管理の記事では水垢という表現をしていましたが、マグネシウムやらカルシウムやらナトリウムやらの水に溶け込んでいる物質(塩類)が水と一緒に毛細管現象で土壌表面(表土付近)に移動して溜まることで水の濃さが根<土壌の水分となり根が土壌の水分を吸えない現象が起きます。
屋外や自然の環境ならば降雨が土壌表面付近の塩類を洗い流すことで起こり難い現象ですが上から水をかけることのない腰水管理をしていると塩類がいつまでも流されることなく表土付近に溜まり続けてしまいます。そうなると塩類集積が起きて植物が育たない原因となります。貧栄養な土地に生えるような植物にとっては致命的だと思います。
以上のことから
腰水管理をメンテナンス無しで続けることは不可能に近いでしょう。
メンテナンスや管理の方法として効果的だと考えられることとしまして
メンテナンス
1定期的に上から鉢底からたっぷり流れるくらい水やりをして塩類を洗い流す(その時に鉢底から流れ出た水は捨てる)
2腰水を定期的に入れ替える
メンテナンスの間隔を伸ばす管理として
1肥料を撒かない
2腰水の水をRO水や雨水にする
などができるかなと思います。
今回は少し小難しいことを話しましたので根拠の提示を
参考文献
松本聰,1992,「土壌の塩類化と砂漠化」,化学と教育4D巻9号,国立研究開発法人科学技術振興機構,585−589,
(2023年4月3日取得,https://www.jstage.jst.go.jp/article/kakyoshi/40/9/40_KJ00003482396/_pdf)
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